History
ブランドヒストリー
『 made to last 』
環境にも優しい。ずっと着られる、自分で育てるヴィンテージ。
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安価だが負担も大きい”化学繊維”への疑問
創業前の1970年代、私は大手繊維メーカーで営業を担当していました。
時は高度経済成長期。
安く作ってたくさん売るのが当たり前で、アクリル製品が商流の中心でした。
アクリルって水を吸わないので、汗をかくとべたつくんです。
毛玉もできるし、肌に負担がかかる。
作るときには大量の二酸化炭素を出し、捨てるときにはプラスチックが燃え残る。
化学合成繊維に疑問を持っていたものの、当時は圧倒的な需要があり、
大企業の一社員では仕事を選ぶことはできません。
天然繊維の可能性に興味を持っていた私は、
テキスタイルメーカーとして独立することを決意しました。
![History](https://gigaplus.makeshop.jp/fiverules/img/history/img02.jpg)
「自然との共生」の追求
「安く作ってたくさん売る」アパレル産業に疑問を持っていた私は、
1984年の創業当初から「自然との共生」をポリシーに掲げています。
喉から手が出るような条件でも化学繊維の企画は断り、
脱炭素や天然素材にこだわったテキスタイルを多く生み出してきました。
2000年代初頭に商談でイタリアを訪問した際、
自然の中で稼働している工場を見て衝撃を受けました。
テキスタイル工場は排気や排水を多く出すため、
工場の周りに動植物が住めなくなってしまうのが一般的です。
「自然と共生する工場を作れる」と実感した私は、
日本で環境共生型の工場を作りたいといつしか考えるようになりました。
時を経て2019年、環境共生型の工場を作るために和歌山県岩出市に移転しました。
工場の建設が進むと、もともとそこに生息していた動植物が息をひそめるのを肌で感じました。
そこで私たちは、人間と自然が共生する方法を改めて考えました。
工場敷地内に動植物の生息地となるビオトープを作り、
CO2や排水を極限まで減らす仕組みを構築。
工場周辺の敷地は今、多くの動植物の住み家となっています。
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SLOWVINTAGE
脱炭素、天然素材、環境と共生できる製造。
これらが実現すると、「衣類ゴミを減らしたい」と考え始めるようになりました。
たくさんの廃棄物が出るのは、過剰な在庫とセールに頼る販売方法のせい。
更なる環境との共生を目指すべく、独自のブランドを立ち上げることにしました。
衣類ゴミを減らすためには、在庫を持たない販売方法と、
短いサイクルで捨てられない服を作ることが重要です。
着るたびに、時間を経るほどに、愛着が増していくような服を作りたい。
そういった想いで、5Rの製品には「吊り編み」という特殊な技法を用いた
生地を多く採用しています。
世界でも和歌山でしか作ることができないこの生地は、生産効率とは無縁のもの。
空気を含みながら、時間をかけてゆっくり編み立てられるため、
手編みのように「ふんわり」「やわらかい」着心地が特徴です。
また、着用と洗濯を繰り返すと、着る人の体に合うように少しずつ少しずつ形が変化し、
味わいが増幅していきます。
手間暇をかけて作られた生地を、愛着をもって長く育てていただき、最後は土に返す。
これが5Rが提案するファッションのあり方です。
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大人のための「上質なカジュアル」
毎年新しいスタイルを生み出し、消費への欲求を駆り立てる、ファッション業界。
利益追求のためには、流行りを作り出すことが必要です。
しかし、目まぐるしく変化する流行の中で、タイムレスな価値が、
昨今再発見されているように感じます。
革やデニムのように経年変化を楽しめる吊り編みと、
こだわりの天然素材で編み立てられた5Rのカットソー。
洗練されたベーシックスタイルに、環境へのポリシーや、時間という価値を与えて深みを出す、
大人のための上質なカジュアルブランドにしていきたいと思います。
ゆっくりと時間をかけて、とっておきを愛する愉しみを。
![History](https://gigaplus.makeshop.jp/fiverules/img/history/img05.jpg)
代表取締役社長 安宅 英宣